Virgin Snow

あたし達は廉さん達に勧められて、夕食を一緒に食べさせて貰う事にした。


あたしは、キッチンで支度をする澪さんの手伝いをした。


「嵐が来るって言ってたから、昨日から準備してたんだ♪」


澪さんは、さっきからすごく楽しそうに話している。


コロコロ変わる表情が本当に可愛くて、まさに“天真爛漫(テンシンランマン)”って感じ。


「じゃあ、これ運んでご飯に……っ……!」


澪さんは話し終わる前に、壁に寄り掛かるようにふらついた。


「澪さんっ!?」


あたしが慌てて駆け寄ると、澪さんは少しだけ辛そうにしながらも笑った。


「大丈夫だよ……。でも……二人には秘密にしててね……?」


あたしは不安になりながらも、澪さんの笑顔に負けて頷いた。