Virgin Snow

教室でも部活でも、あたしは出来るだけ嵐の近くにいた。


今思えば誰が見たって、あたしの気持ちはバレバレだったと思う。


だけど…


あたしは、恥じ知らずにも嵐の傍に居続けた。


彼の事を知れば知る程、どんどん好きになっていった。


溢れる気持ちは留まる所を知らずに、時にはあたしを苦しめた。


だけど、“恋”は不思議。


想いが伝えられずにもどかしくても、友達と言うポジションが苦しくても…


たった一度嵐の笑顔を見ただけで、また幸せになれた。


嵐の笑顔が見たくて、彼が喜んでくれそうな話題をいつでもどこでも探していた。


そんな時も幸せだった。