Virgin Snow

あたしにとって、それは不都合なポジションでもあり、嬉しいポジションでもあり…。


何だか、微妙な気持ちだった。


だけど…


異性の中で一番仲良しだと言う事は、女子の中で嵐と一番近い存在だと言う事。


だから、そのポジションを利用して必死に彼の近くにいた。


嵐はサッカーが好きで、部活はもちろんサッカー部だった。


あたしはサッカーのルールも知らないのに、迷う事無くサッカー部のマネージャーになった。


部内での新入生の紹介の時、マネージャー志望で入部したあたしを見て、嵐は意地悪そうに笑った。


「お前、サッカーのルールなんてわかるのかよ!?」


「今から覚えるもん!」


嵐にからかわれる事すら、すごく嬉しかった。