Virgin Snow

「嵐でイイよ♪」


「本当にっ!?」


今度は、心の底から満面の笑みが零れた。


「あぁ、よろしくな!樹里♪」


「え……?」


「お前が呼び捨てにするなら、俺も呼び捨てに決まってるじゃん!」


「うんっ♪」


あたし達は、顔を見合わせて笑った。


この直後から、嵐を狙っていた女子達から羨ましがられたり妬まれたのは、言うまでも無い。


だけど…


そんな事は気にならないくらい、とにかく嬉しかった。


それからも、あたしは何かキッカケを作っては毎日嵐に話し掛けた。


あたし達はすぐに、お互いにとって“一番仲のいい異性の友達”になった。