その夜――。


晴稀が他の女の子を選んだ事で、あたしの心に悲しみの波が押し寄せて来た。


別れを告げたのは自分(アタシ)なのに、傷付くなんてとことん身勝手だ…。


だけど、涙が止まらない。


今までは、失恋してもこんなに泣いたりしなかった。


さっきまでの寂しさや苦しさとは比べ物にならないくらい辛くて、心がズキズキと痛む。


改めて失恋の痛みを思い知りながら、やっとの思いで眠りに就いた。


晴稀……


ごめん……


あたし……


やっぱり晴稀が好き……


何回でも謝るから……


もう、ワガママも言わへんから……


え……?


許してくれるん……?





ありがとう……