「隼人、やらなくていいよ?」 この人形には裕との想い出がつまりすぎている。 もしまた一つ増えてしまったら、裕への想いを断ち切れなくなってしまいそうで。 「ねぇ、隼人……――」 「俺が取りたいだけ」 隼人はそう言うと、あたしの制止を無視してアームを人形へと下ろした。