「え?なんで?」


「この前、このUFOキャッチャー見てたから」



『これ可愛い!』


そのUFOキャッチャーには、裕と付き合っていた時におねだりして取ってもらったキャラクター人形が入れられていた。



隼人と偶然会った日、たまたまそれをこの場所で見つけ、あたしは裕との思い出をぼんやりと振り返っていたんだ。


必死になって人形を取ろうとしてくれた裕。


5回目でようやくとれて、喜んでいると裕はあたしの頭を優しく撫でながら微笑んでくれた。