「腹膨らむと、眠くなんねぇ?」


「眠くなるけど、ここでお昼寝なんて出来ないよ」


確かに二人掛けの小さなベンチで昼寝をするのは厳しそうだ。



「膝貸せ」


「嫌」


未来は即答するとジロッと俺を横目で睨んだ。


「本当お前冗談通じないのな?馬鹿正直っていうか……バカっていうか」


「バカって言ってるじゃん!」


「あぁ、悪い。それ本音」


何故か未来といると素の自分をさらけ出せるような気がした。


学校では常に一人で。


高2の今の時期に友達をつくる気なんて更々ない。


ただ、未来と知り合えてつまらなかった学校生活がほんの少し楽しくなった様な気がする。