「お母さんにメール送っておいたからもう大丈夫」 「あぁ、じゃあ行くか?」 何故か未来と目を合わせることが出来ない。 それはきっと、俺の妙な下心のせい。 「隼人、どうしたの?」 「なんでもねぇよ」 俺がぶっきら棒にそう言うと、未来は首を傾げ俺て顔を覗き込んだ。 「どうしたの?」 ……つーかお前、それは反則だろ。 今ここで押し倒したい衝動に駆られるだろ。 「ほら、早くいくぞ」 俺はガシッと未来の手を掴むと、勢いよく歩き出した。