あたし、ズルイよね。 シュンくんに事の全てを知らされていながら、隼人の自分への気持ちを確かめたくて連絡しなかったんだから。 でも、隼人は息を切らして公園まで来てくれた。 シュンくんに掴み掛かって怒ってくれた。 心配そうにあたしを見つめ、何事もなかったと知るとほっと安心した表情を浮かべた。 「隼人……ごめんね?」 気持ちを試すようなことして、ごめんね。 「もういいから」 そう言って何も知らない隼人はあたしを抱きしめる腕に力を込める。