「そのメールでアンナさんの気持ちが分かったし、隼人先輩と未来を別れさせる必要もなくなったんです。だけど俺、すごい根に持つタイプなんですよ?」
「根に持つタイプ?」
「前に廊下で隼人先輩に腕を掴まれたじゃないですか?すごい痛かったし、アザになってて」
「だから何だよ」
「だから先輩にちょっぴり意地悪しちゃいました。でも先輩のマヌケ顔見れたし大成功でしたよ」
白石の勝ち誇ったような顔が妙に癪に障る。
「シュン……隼人に何かされたの?アザってどういうこと?」
「アンナさんが心配することじゃないから、安心して?」
俺は目の前でイチャつく二人を冷めた目で見つめながら、混乱する頭の中を整理することにした。



