「……テメェ!未来に何した!!」
白石の胸ぐらを掴んで声を荒げると、未来が俺達の間に割って入った。
「隼人、暴力はダメだよ!!」
「……未来、こいつに何かされたか?大丈夫か?」
「え?別に何もされてないけど」
心配する俺をよそに、未来は平然とそう言い放つ。
「……ハァ?」
本当になにもされてないのか?
でも、もし何かされたなら二人揃って俺の前に姿をあらわさないはず。
未来の制服に乱れた痕は一つもない。
「意味分かんねぇよ」
今の状況が全く理解できずに思わず口をポカーンっと開ける。
「隼人先輩、そのマヌケ顔どうにかしたほうがいいですよ?」
すると、目の前にいる白石は俺の顔を見てクスクスと笑った。



