「じゃあな」
家の前まで送ってもらったあたしは去っていく隼人の後ろ姿を見つめながら、
「ごめんね」
と呟いた。
あたしね、隼人の言いたいこと本当は分かったんだ。
『何かあってからじゃ遅いんだよ』
あたしを心配してくれてるんだよね?
それなのに、あの時は素直になれずに突っかかって。
話を蒸し返して、隼人に嫌な思いをさせて。
あたし……最低だ。
「ハァ……」
あたしはどんよりと重たい気持ちを抱えながら玄関の扉に手を掛けた。
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