「よし、そろそろいくか?」 隼人は優しく微笑むと、あたしの手をギュッと握って席を立った。 その顔は今朝とは正反対の優しい表情をしていて。 手に伝わる隼人の心地良い熱。 「……隼人……怒ってないの?」 そう聞くと、隼人は「別に」と言って繋いでいる手に力を込めた。