「熱あった?」


「……ない」


隼人のおでこを触ったあたしは思わず顔を歪めた。


「今日はうちに泊まって?あたしが看病するから」


「……ハァ?いいって」


慌てて起き上がろうとする隼人を押さえつける。


「寝てないとダメだって!はい!!」


ベッドに横になっていた隼人の頭を少し上げ、その隙間に無理矢理氷枕を差し込む。


 


「隼人は何も心配しないで?お母さんもいいっていってるんだから」


「……悪いな」


少し考え込んだ後、隼人はポツリと呟いて目を閉じた。