「……どうしたの?急に……」


突然の隼人の登場に頭が真っ白になって。


あたしがそう言うと、隼人は真剣な表情を浮かべてこう言った。


「未来に話したいことがあって来た」


話って……美咲ちゃんのこと?


隼人に会えて嬉しいのに、素直に喜べないよ。


「未来、こんなところで立ち話もなんだしお部屋に案内しなさい。隼人君、ごゆっくり」


お母さんは来客用の笑顔を隼人に向けると、リビングに戻っていった。



「……とりあえず入って?」


今まで彼氏を家にあげたことはないけど、お母さんのあの様子からするとOKということだろう。 



それに口煩いお父さんは出張中だし、なおさら都合がいい。


「こんな時間だし、ここでいい」


だけど、隼人はうちに入ることを拒んだ。