だけど今、どうしても未来に会いたかった。 美咲との誤解を早く解きたかったし、何より早く未来を安心させてやりたかった。 未来は連絡のつかない俺を心配しているだろう。 早く未来のところへ行って、抱きしめてやりたい。 もしも泣いているならば、その涙を拭いてやりたい。 熱の苦しみなんて、未来の苦しみに比べたらどうってことない。 「……未来、待ってろよ」 俺は携帯と財布をジーンズのポケットに突っ込むと、玄関を飛び出した。