「新城!何ボケッとしてんだ!!お客さん待ってるぞ?!」 「……あー……すいません」 さっきの未来の様子が気になって、全然仕事に身が入らない。 未来は今、何して? 家にいるのか? まさか……泣いてないよな? すぐに駆け付けてやりたいのに今はバイト中で。 心配の種を増やしてくれた美咲は客にナンパされ上機嫌で。 全てが空回りして、うまくいかない。 「……くそっ」 俺はギュッと唇を噛み締めて、笑顔で男性客と話し込んでいる美咲を睨んだ。