「あのさ……」 『俺、他の女とキスした』 それだとあまりのもストレートすぎるし、開き直ってるように聞こえる。 『女からキスされた』 その言い方だと、責任逃れの為の言い訳にしか聞こえない。 「隼人……どうしたの?」 俺が考え込んでいる間にも、電話口の向こうにいる未来は不安を募らせていて。 全てをありのままに話すしかない。 「あのさ……」 そう腹を決めて口を開いた瞬間、 「隼人〜!!こんなところで何してるの?」 甘ったるい声と同時に耳に当てていた携帯を誰かに引ったくられた。