――隼人Side――


未来を家まで送り届けた足で、俺はバイト先のガソリンスタンドにやってきた。


休憩室で着替えをしていると、店長が扉を開けて中に入ってきた。


「新城、今日から新しいバイトの子が入るから指導係頼むぞ」


店長は入ってくるなり、ニヤけた表情を浮かべる。


「俺が……ですか?」


「そんなめんどくさそうな顔するなよ」


露骨に嫌がる俺に気付いた店長は、俺の肩をポンポンと叩きニヤリと笑った。


その妖笑を疑問に思いながらも俺は素早く作業服に着替えて外に出る。


するとそこには見たことのない女が一人立っていた。


茶色い巻き髪をいじっていた女は俺に気付くなり満面の笑みを浮かべて駆け寄ってきた。


「初めまして!あたし、美咲アンナって言います」


「……どうも」


店長の妖笑の意味をすぐに理解した。


パッチリとした二重の目に高い鼻。


透き通った肌は恐ろしい程に白く、可愛いというよりは綺麗といった印象をもった。


女にしては背が高いし、手足も長い。


モデル顔負けのルックスだ。