「未来……?」 目の前に座り込んでいる未来の制服ははだけて、抵抗したのかストレートの綺麗な髪の毛はグシャグシャで。 「……は……やと?なんで……?」 振り返った未来の表情からは生気が失われていて。 激しく泣いたんだろう。 目の縁が赤く染まっていた。 「すぐ来れなくてごめんな」 俺は未来を後ろからギュッと抱きしめた。 その体は冷え切っていて。 震えていて。 「もう大丈夫だ」 俺は自分の着ていたブレザーを未来の体に掛けて立ち上がった。