≪♪~~♪~≫ 「電話だよ?」 テーブルの上に置いてあった裕の携帯が急に震えだした。 「あ〜また先輩かも。ごめん。ちょっと待ってて?」 裕はテーブルの上の携帯を鷲掴みにすると、慌てて部屋を出ていった。 先輩なのか後輩なのかハッキリしない。 ……そりゃそうだよね。 「……先輩でも後輩でもないんだもんね」 携帯に『麻美』と表示されていた。 さっきの電話だって絶対に女の子だ。 あたしはその疑いを確信に変えようと、部屋中を見渡した。