始まっていた歌。 ギターを掻き鳴らし、盛り上げる。 とんで、とんで、手を挙げて 「ヤマトー!!」なんて声も聞こえた。 ライブ会場内が熱くなっているのに、 そんな、ただ単に馬鹿な歌だったのに、 ユカの瞳は、濡れていた。 それを見てしまった俺は、思わず心がビビってしまって。 心臓ばくばく。