(―4―)
「さて……まだですかねえ」
口元に手をあて、ファーレンはあくびをかみ殺す。
アルマから半日以上の行程で深夜にリディル要塞までたどりついて早々。
敵陣地での異変を目撃してしまい、結局一睡もせずに朝を迎えたため強力な睡魔が襲ってくるのは仕方ない。
「ふん。眠いなら寝ればいいだろ?」
噛み殺しきれず再びこみあげるあくびを、のみこむのは諦めたのか、ふあああと大きく漏らすファーレンを一瞥してウリエルは鼻をならした。
「いや、そうもいかんでしょ。かわいい部下が偵察行ってくれてるのに先に寝るわけには……」
ごしごし、と軍服の袖で目をこすり睡魔と闘いながら、なかばむにゃむにゃと語尾を弱らせながらファーレンは言うが
「偵察なんか出さなくても僕が行ったのに」
対照的に眠さのかけらもみえないウリエルの冷たい反論にあい、ファーレンは苦笑する。
「なんでそんなに血の気が多いかなあ」
常人ほど睡眠を必要としない守護天使は、じゃらじゃらと、時折り鎌の柄につけられた鎖を弄びながら窓際に腰掛けじっと外の様子を目を見開いて凝視していた。
先ほどからずっと眉間に刻まれているしわが、ウリエルの不機嫌さ加減を伺わせる。
「さて……まだですかねえ」
口元に手をあて、ファーレンはあくびをかみ殺す。
アルマから半日以上の行程で深夜にリディル要塞までたどりついて早々。
敵陣地での異変を目撃してしまい、結局一睡もせずに朝を迎えたため強力な睡魔が襲ってくるのは仕方ない。
「ふん。眠いなら寝ればいいだろ?」
噛み殺しきれず再びこみあげるあくびを、のみこむのは諦めたのか、ふあああと大きく漏らすファーレンを一瞥してウリエルは鼻をならした。
「いや、そうもいかんでしょ。かわいい部下が偵察行ってくれてるのに先に寝るわけには……」
ごしごし、と軍服の袖で目をこすり睡魔と闘いながら、なかばむにゃむにゃと語尾を弱らせながらファーレンは言うが
「偵察なんか出さなくても僕が行ったのに」
対照的に眠さのかけらもみえないウリエルの冷たい反論にあい、ファーレンは苦笑する。
「なんでそんなに血の気が多いかなあ」
常人ほど睡眠を必要としない守護天使は、じゃらじゃらと、時折り鎌の柄につけられた鎖を弄びながら窓際に腰掛けじっと外の様子を目を見開いて凝視していた。
先ほどからずっと眉間に刻まれているしわが、ウリエルの不機嫌さ加減を伺わせる。

