「わたしはシルバが怖がる人間の子供だ……それに……シルバがいうように……同族の血を流したこともある」 そう、殺した。 同じ血が流れる人間を…… この手で何人も殺した…… 自分で口にして、改めて自分自身が恐ろしくなる。 人間なのに、人間を殺した。 その罪はなんと深いことだろう……だが、どんなに後悔しようとも、やってしまった事実にはかわりない。 シルバ達、古の血をひく種族がもっとも忌み嫌う人間の恐ろしさそのもの。 ルシフェルは自らが背負う過去のおぞましさに今更ながらに身震いを覚える。