誰をも凌駕する力を持つ死す事のない種族。 だからこそ安堵できる。 命を絶たれることで失われることはない手。 生きてさえいれば、たとえ何かで離れることがあっても、探し求めて再びその手に触れることが出来るのだから…… 永遠に失ってしまうことほど恐ろしいことはない。 (それに……) 自分の頭に触れる冷たい感触。 その触れた部分からミカエルはジュードの意識を探ろうとしてみる。 (あなただって……そうでしょう?)