――確かに
再会した時もミカエルは
『守ってもらう必要も無い。あたしがあなたを守る』
そう言った。
そのとおりだとジュードも思う。
だが……それならば……
「でも、不思議よね。こんなになっても……まだこの身体には人間と同じように、血が流れてる」
ジュードの思考はあっけなく、ミカエルの声に遮られた。
隣に座る少女を見やる。
ミカエルは膝に落とした手を開き、その自らの手の平を、心底不思議そうな顔をして見つめてから、ジュードの顔を仰ぎ見た。
「ねえジュード……あたしは一体何なのかしら? 人間? それとも……化け物?」
見上げてくるその顔は笑っていた。
だが、どこか泣いてるようにも見えるのは気のせいだろうか?

