キャンディーをカリカリと噛み砕く音が止むと同時に、ミカエルはポツリと口を開いた。
「あたしはね……ディラハンの侵略で家族をなくしたの」
長い金糸を弄びながら、独り言をつぶやくかのように
「父さんは多分……戦死したのでしょうね。ずっと……任期が終わっても家に帰ってこなかった」
細い束を指にくるくると巻きつけながら、じっとそれを見つめ
「ある日村に、ディラハンの軍隊がやってきた。兄さんと母さんは……」
言葉が途切れると同時に、その指の動きも止まった。
「あたしを庇って死んだわ」
無表情に淡々と語る横顔。
ジュードはただ黙ってミカエルの次の言葉を待つ。

