(強い……)
刃を交えて、改めてその力を目の当たりにして……更に気分は高揚した。
不死の種族。
そう言われる理由がわかるような気がする。
守護天使として戦闘に特化された自分とほぼ対等……いや、まだ魔力は見ていない。
それを使われたらかなわないかも知れない。
そう思わされるほど、秘めた力を感じる……何者をも凌駕する孤高の存在。
(欲しい……)
そう思った。
だが、ちからづくででも手に入れようと思ったその瞬間。
彼は注意を逸らした。
明らかに動揺の色を見せた視線の先にいたのは……何の力も感じない……かよわき……
小さな人間の少女。

