そんな彼女から聞いた話はミカエルの好奇心をくすぐった。

「古の血を持つ、神に呪われた種族……嘆きの七日間以前の文献で度々記述を見かけるわね。

強大な力を持ち、人の生き血をすすり、その寿命は永遠ともいうわ。

美しい容姿で人を惑わすとか、奇怪な翼を持った動物だとか色んな説があるけど……ふふ、本当にいるのなら会ってみたい気もするわね……」

布越しにくぐもった笑いを漏らしグリエッタは瞳を細める。

「ふうん……」

その瞳に楽しげな光を見つけ、誘われるような気分になったのもある。

何故かその話に心揺さぶられた。

何かに突き動かされるように証言から浮かび上がった男を捕らえに向かう憲兵達のあとをつけた。

そして……