心に秘めた決意を再び固め直し、書棚にある兄の絵から目をそらすと、クロードは再び窓際へと足を運んだ。

司令部の前に伸びる白く平らな石畳をアレックスが歩いてゆくのが見えた。

やはり彼と自分はよく似ている。





奇しくも、背負うものまで……





彼はこれからどうするだろう?

いつか真実にたどりついた時、彼はどんな行動を起こすだろう?

もしかすると自分のささいな希望は叶わないかもしれない……

いつか彼は自分とは違う道を歩くかもしれない。






かすかな、予感がして……






少し、寂しい気持ちを覚えながら。

クロードはその後姿が小さくなってゆくのを、ただずっと……見送った。