クロードの顔をじっと見据える。
「メインの任務としてではなく、あくまでも此処の任務を優先した上で、情報の提供だけを要求してる。
今のとこ被害らしきものは報告されてないが、もしも……」
沈んだ面持ちで、暴走して行方知れずのロボットが何かをするのではないかと危惧することばを述べるクロードの表情は嘘を言っているようには見えない。
自分の中で膨れ上がりつつある疑念をクロードに聞くのは的外れな気がして、アレックスは口を紡ぎ、クロードの言葉に耳を傾けた。
頭の中がごちゃごちゃしている。
どこか落ち着かない。
何かが揺らごうとしているのを、アレックスはぼんやりと感じていた……

