写真を見つめ、言葉を無くしたまま動かないアレックスの様子に気付き
「アレックス? どうかしたか?」
クロードが発した声に、アレックスはハッとして顔を上げ
「いえ、何でも……ロボットなんですか? これが?」
とっさに、胸に抱いた事とは焦点をずらして答えた。
「ああ、そうだね。見た目は人間と区別がつかないから驚くのも無理はない……悪趣味にも女の子の姿だし。
第三研究所の所長の気がしれんが、それは間違いなく戦闘ロボットだよ」
暗い声で話すクロードに
「そうですか……」
そうあいずちをうちながらも、アレックスの胸の奥では、疑念がだんだんと大きくなっていく。
(何か、おかしい……)
ロボットと呼ぶにはあまりにも人間に近すぎる。
そして、このルシフェルは……
あまりにも……

