短く告げられた、その言葉。
静まりかえった部屋に響くクロードの声を遮る音など何も無いはずなのに。
確実に耳に届いたはずなのに。
肝心な部分は……
何故か、ずっと遠くから聞こえるかのようにぼんやりと……虚ろに響いた。
よく聞き取れなかったその部分を、思わずクロードに問い返す。
僅かに震えを伴うクロードの口から再び繰り返された言葉を聞き……それが聞き間違えでもなんでもなく。
確かな事実だと、理解した
――戦死
別に珍しくもない。
戦場で生きてきた者には聞きなれたはずの言葉。
アレックスがごく日常的に目にしてきたはずの……
いくつも目にしてきたはずの……

