それでもコーエンは怯えるそぶりすら見せず。
それどころか、急に声を立てて笑い出した。
「ははは……っ!! 君はなにか大きな勘違いをしてるようだね!!
我々が無理やり彼女達をああしたとでも?
それは違う……違うのだよ。
彼女達は自ら力を望んだのだよ……我々はその望みをかなえただけ、君が怒りを覚える必要など何もありはしないのだよ」
笑いを押し殺すように一度大きく息を吐き、コーエンは高らかに声を張り上げた。
「高貴な決意に答えて、彼女達が望む以上のちからを与えた。
すばらしいじゃないか?
彼女達は……我々は、誰よりもこの国のために尽くそうとしているにすぎない。
賞賛されこそすれ、批難を受けるいわれなどどこにもありはしない!!
そうだろう? ……ボルグ・ランドルフ君」

