激しい怒りにも似た感情に支配されていくのを感じながら、何も出来ず、悲惨な光景を見守るしか出来ない自分をも呪わしく思えた。
(俺は……何をしている?こんなところで……)
パネルには、微動だにせず惨劇を見つめて立ち尽くすルシフェルの姿。
まだやまぬ銃声の中、身じろぎひとつせず……
先に撃たれていた母親が、新たに倒れた二人の子供のほうへと、地を這いながら、じりじりと近寄ろうとしているのをじっと見つめている。
と、再び母親が身をよじらせた。
――再度の被弾
懸命に我が子の元へと伸ばされた腕が、再び地に落ち……
そして、その体は動きを止めた。

