目の前の青年の顔をボルグは見つめる。 複雑な色を揺らがせる青い瞳。 ……まだ、二十一歳だと聞いていた。 自分より十歳も下にして、ケルベロスという特権を得た。 だが、それは果たして彼にとって幸せなことなのだろうか? 最近、思うようになった。 その若さでその特権を得る程の能力を身に付けるために彼が失ったモノは、人ならば誰しもが持っていて当然だと思われているモノ。 だが、ソレを持たず。 そして、それに気付き揺れる…… 生まれながらにして負った重い生を生きる哀れな……アレックス。