クロードの話が一段落つき

「そういえば、ボルグさん……俺に何か話があったんですよね?」

アレックスはふと、思い出しボルグに問い掛けた。

「え?」

一瞬ボルグの頬がピクリとする。

クロードの話をしている間に布袋に詰め終わった荷物をベッドの上に投げやり、椅子に座り煙草を吸っていたボルグの方のそばへと、アレックスは椅子を持ってきて腰掛ける。

「ああ……それなんだが……」

何か、いいにくそうに口をもごもごとさせるボルグを見てアレックスは首を傾げる。

「どうか、しましたか?」

不思議そうな顔で自分を見るアレックスに、ボルグは話すかどうかためらった。



自分が見たモノ。

そして、今抱えてる疑念を……



この青年に話してもいいものか?