そのあとのことはよく覚えていない。
僕がうなり声をあげて走り出したからだ。

その時僕は、自分の身体が
ブリキで出来ていて、人間ではないことに
気づいたのだ。

がっちゃんがっちゃんとまるで甲冑でも
着ているかのような足音に気がつかなかった
のだ。

なんということだ!
いままで怪我をしたことがないのは、
身体が金属だったからなのだ!

そのとき、突然意識を失った。