おや、とその時、テレビの横に見慣れないレバーとスイッチがある。

何だろうと僕はがむしゃらにレバーやスイッチを押してみると、
窓のほうからウィーンという機械音が聞こえたので、カーテンを開けてみると、信じられるだろうか、空から巨大なクレーンがつりさがっている。

そのクレーンが建物を掴んで持ち上げ、どこか、空の向こうに持ち去っていく。

これが神隠し事件の真相だったのだ。

でも、このクレーンは僕が動かしたのだろうか。僕のせいなのか。
頭がどうにかなりそうだった。

意識が遠くなる……