どこまで走ってきたかわからないけれど、ずいぶん走ってきたことは、自分の息の上がりようでわかる。 そしてこの風景。 街。 イルミネーションが街を鮮やかに、神秘的に彩っていて、目を見張るほど。 ……信じられない。 ずっと夢見ていた、クリスマスイブだわ。 「……綺麗…」 「来たかったんでしょう?」 わたしの歓喜の声に、キサラギが言う。 たしかに来たかった。 だけど…。 「わたし、あなたにそんな話、した覚えないわ」