「きゃあああ────っ!!」
金切り声を上げて今登ってきたところを急降下。
「──っ!!」
背中に衝撃が走った。
梢と、青空が遠い。
俺と王女は重なるように仰向けになって地面に倒れていた。
衝撃は俺が全部受けたから彼女に怪我はないだろう。受け身を取ったおかげでダメージはさほどない。それでも痛いことに変わりはないが。
全くこのジャジャ馬姫はそそっかしいというか危なっかしいというか……
「つ……お前な……」
「!?」
声を掛けると、俺の上にいる彼女が息を呑んだ。どうやらまだ状況を把握していなかったらしい。
「ご、ごめん…………って!」
ようやく理解した彼女が謝りながら少し身じろいだ──とき、
むにゅっ。
──え? むにゅ?
手の中にある感触に意識が向いた。
「ちょ、ちょっと、どこ触ってるのっ!?」
「ん? ああ……」
怒鳴り声を浴びせられ、俺も自分に置かれた状況をようやく理解した。
なんということだ。彼女を抱きしめている俺の一方の手が、ふくよかでやわらかな丸みを帯びた
……詰まるところ『胸』に触れていた。
道理で妙に触り心地がいいと思った。
金切り声を上げて今登ってきたところを急降下。
「──っ!!」
背中に衝撃が走った。
梢と、青空が遠い。
俺と王女は重なるように仰向けになって地面に倒れていた。
衝撃は俺が全部受けたから彼女に怪我はないだろう。受け身を取ったおかげでダメージはさほどない。それでも痛いことに変わりはないが。
全くこのジャジャ馬姫はそそっかしいというか危なっかしいというか……
「つ……お前な……」
「!?」
声を掛けると、俺の上にいる彼女が息を呑んだ。どうやらまだ状況を把握していなかったらしい。
「ご、ごめん…………って!」
ようやく理解した彼女が謝りながら少し身じろいだ──とき、
むにゅっ。
──え? むにゅ?
手の中にある感触に意識が向いた。
「ちょ、ちょっと、どこ触ってるのっ!?」
「ん? ああ……」
怒鳴り声を浴びせられ、俺も自分に置かれた状況をようやく理解した。
なんということだ。彼女を抱きしめている俺の一方の手が、ふくよかでやわらかな丸みを帯びた
……詰まるところ『胸』に触れていた。
道理で妙に触り心地がいいと思った。


![その信頼は「死ね!」という下種の言葉から始まった[エッセイ]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.761/img/book/genre12.png)