「大雅、嫌いになんかなれるわけないやん」



「まじで言ってんの?何があっても俺のこと好き?」



「うん。あんなに嫌がらせされたのに、毎日毎日大雅のこと好きになっててんで。でも、私のこともういらんって言ったし、嫌われたんかなって思った」



「嫌いになるわけないやろ、ボケぇ。何年待たすねん」




グイって。


手、引っ張られて。




床に私もしゃがみ込んだ。



ゆっくり近付く顔。




大雅の綺麗な瞳に見つめられて、私は目を閉じることもできずに……





キスをした。




「俺の嫁になってくれる?」



「へ? 嫁? もうそんな話?」



「嫌なん?」



「ううん。私でええん? ちゅうか!!!! 大雅が御曹司やって噂聞いたんやけどほんま?」




大雅は、目を真ん丸くして私を見た。


相当びっくりしたみたい。




「何で知ってんの?お前、ストーカー?」



「ちょっとお兄ちゃんが調べてくれてん」