その後お客さんはなかなか来なかった。


「そういえば、鈴木さん遅いですね。」

「あぁ、そうだね。今のうちにお昼食べちゃおうか?」

「はい。今日は何を食べますか?」

「そうだな・・・。オムライスでいいよ。」


この店は、ご飯ものは出していないのだが、ここの店の奥で住んでいるマスターの台所を借りて私はいつも料理をする。

ご飯は朝マスターが炊いといてくれる。

私はいつも通り勝手に冷蔵庫を開け、ハムとツナでケチャップご飯を作る。

そして、フライパンで薄く延ばした卵焼きをご飯の上にのせた。


「出来ましたよぉ。」

「ありがとう。」


そして、私たちはオムライスを食べていた。


「ユウちゃん、今日も美味しいよ。」

「くすっ、よかった。」


今は1時半。

この時間は、お客はあまり来る事はない。

なのに・・・。


カランカラン♪

お店のドアが開く音がした・・・。