すると、ヒビキはその言葉を聞き逃さなかった。


「ユウちゃん、タクの事、孝太郎って呼んでいるの?」

「えっ・・・?」


その言葉に、ジュンも反応する。


「ユウ・・・マジなのか?」

「えっ?孝太郎とは・・・。」

「やっぱり孝太郎って呼んでいるんだ。」


ジュンは一気に顔色を変えた。


「別にユウとはこの前一緒に買い物しただけで!」

「ユウ・・・?買い物?」


今度は孝太郎の言葉に一つ一つ反応する。


「デートしたの?」

「いや、たまたま逢って、ジュンのプレゼントを一緒に・・・。」

「一緒に選んだの?これ。」


ジュンは持っていたコインケースをポンッと投げるようにテーブルに置く。


「そっか、だから俺の好みもわかったわけだ。ははっ、もともと俺の出る幕なんて無かったんだな。こんなプレゼントに俺喜んじゃったよ。俺の事少しでも思ってくれていたのかな?なんて1人で勘違いして。」


えっ・・・?

ジュン、私の話も聞いて?