マスターは基本カウンターの後ろで座っている。

私がバイトの時は、コーヒーを入れる作業だけがマスターの仕事。

それ以外は私が動く。


マスターのコーヒーは凄いんだよ。

豆から挽いて落とすんだけれど、凄い良い香がするの。

もちろん味は誰にも負けない!ってくらい。

・・・と、いいつつ、私はミルクと砂糖を入れないとまだ飲めないんだけれど。

あはははっ。


カランカラン♪

ドアが開く音。


「いらっしゃいませ!」


私はお客さんの元へ行く。


「こんにちは。」


今日の1番目のお客さんは高橋さんだった。

高橋さんは私に微笑み、そして、マスターにも微笑んで見せた。


「ユウちゃんいつものお願い。」

「はい。」