私は、駅から少し離れた所でバイトをしている。

小さな街の小さな喫茶店。

普通の人ではなかなか見付けにくい場所にあり、常連客しか来ない。

だから、私はのびのびとここでバイトをしている。


「おはようございます!」


私はその喫茶店のドアを開ける。

カランカラン♪

ドアを開けると、そこにはニコッと笑うお爺さんが1人。

お爺さんと言えども、この人はれっきとしたここのマスター。


「ユウちゃんおはよう。」

「マスター、今日はプリン持って来たよ!」


私は料理が好き。お菓子を作るのも好き。


「ありがとう。後で、お客さんがいない時、こっそり食べようね。」

「はい!」


私は急いで真っ白なエプロンを首にかける。

そして、腰の所で蝶々結びをする。


「今日は、高橋さんと鈴木さんが来ますね。」

「あぁ、そうだね。」