ジュンはマネージャーさんと話し終わると、私の顔を見る。


「って事で、明日空けておいてね。」

「はいっ!」


そして、私はマネージャーさんに家の方向を説明する。

車を運転する女性ってカッコいいなぁ。


そして家まであっという間に着いてしまった。

そりゃ、もともと喫茶店から家まで遠くないんだもの。

私はこの車では、方向をマネージャーさんに伝えるだけだった。


ジュンと別に何の会話も無いまま。

いや、あった。

明日の夕飯の約束。

私は車を降りる。


「それじゃあ、また明日ね。」

「ありがとうございました!」


私は頭を下げる。

“また・・・”

“明日・・・”

私は嬉しかった。

何度も何度もその言葉を頭の中で繰り返す。

そして、車が見えなくなるまで、家の前で見送ったのだった。