ジュンは車のドアを開けると、私に乗るように促した。


「すみません。」


私はマネージャーに頭を下げる。

そして、ジュンにもお礼を言った。


「ありがとう。」

「どういたしまして。」


ジュンは私にニコッと微笑むと、ドアをバンッと閉め、反対側から私の隣に座ったのだった。

あぁ、こんなシーンドラマで見たことがある。

ドラマでジュンが可愛い女の子に優しくする。

あくまでも演技なのに、そう分かっているのに、今の私はドラマの彼女に嫉妬をしてしまう。

今までは羨ましいと思うだけだったのに、本当不思議。


「ユウ?」

「はっ、はいっ!」

「夕飯一緒に食べたい・・・。」


えっ?それってデートってこと?

てか、食べたいなんて・・・。

そんな言葉に今の私は反応してしまう。

今までそんな事なかったのに、今の私・・・やっぱり変なのかも。