「何で、ここに来ているのですか?」


私ったら、なんて質問を!

でも、そんな質問にも笑顔で答えてくれるジュン。


「少し時間があったから、今日これ飾るんでしょう?」


ジュンはそこにあった大きなクリスマスツリーを指差した。


「あっ・・・。」


マスター昨日のうちに出しておいてくれたんだ。

ジュンは私が持っている紙袋を見て「それは?」と聞く。


「あぁ、可愛い飾りが沢山あったから、買って来ちゃったんです。」


そう言うと、ジュンは私に向かって手を出す。


「見せて?」


その言葉に私は、紙袋をジュンに渡す。


「あっ・・・。」


渡すときに触れたジュンの手。

暖かくて柔らかい・・・そして私の心が、キュンと締め付けられた気がした。